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未来の印刷

 | 豆知識

手に取った瞬間、思わず「これって本当に紙?」と声に出してしまう印刷物に出会ったことはありませんか。今、印刷業界では従来の「平面に文字や画像を刷る」という概念を大きく覆す、革新的な加工技術が次々と実用化されています。

立体感を生む「厚盛印刷」の魔法

最も注目を集めているのが、インクを厚く盛り上げて立体的な質感を表現する「厚盛印刷」技術です。UV硬化型の特殊インクを何層にも重ねて印刷することで、まるで手作業で塗り重ねたような質感を再現できます。

高級ブランドの化粧品パッケージでは、この技術が積極的に採用されています。特にリップグロスのパッケージでロゴ部分を厚盛印刷で立体化し、触った瞬間に品質の高さを実感できる仕掛けが施されているものが増えています。また、視覚障害者向けの点字印刷物でも、従来の点字プリンターでは表現できない滑らかで正確な点字を、厚盛印刷技術で実現しています。

参考:二和印刷「化粧品パッケージ」
https://www.niwanet.co.jp/printing/cosmetics-package/

光の演出「メタリック・ホログラム印刷」

見る角度によって色や輝きが変化するメタリック印刷やホログラム印刷も、大きく進化しています。従来は金・銀程度だった色彩が、今では虹色に輝く多彩な表現が可能になりました。

特に「マイクロレンズ印刷」という技術では、髪の毛ほどの細かなレンズ構造を印刷面に形成し、見る角度によって全く違う画像が浮かび上がる仕掛けを作り出せます。雑誌の表紙で、正面から見ると女性の顔が、斜めから見ると全く違う風景が見える、といった驚きの演出が実現されています。化粧品業界では、アイシャドウパレットの外箱にこの技術を使い、角度によって違う色味を表現する商品パッケージが人気を集めています。

温度で変わる「示温印刷」の不思議

熱を加えると色が変わる示温インクを使った印刷技術も、新たな可能性を切り拓いています。コーヒーカップに熱いコーヒーを注ぐと隠れていた絵柄が浮かび上がったり、体温で色が変わるグリーティングカードなど、インタラクティブな印刷物が人気を集めています。

最近では、チョコレートのパッケージに示温印刷を施し、手で持つと「食べ頃です」というメッセージが現れる商品や、ビールの缶に適温になると変化するデザインが施されたものなど、商品の機能性を高める用途でも活用されています。

参考:ポパル「示温印刷」技術紹介
https://www.saneikagaku.co.jp/product/value/perfume/

香りを閉じ込める「マイクロカプセル印刷」

最新の印刷技術の中でも特に革新的なのが、香りや薬剤をマイクロカプセルに封じ込めて印刷する技術です。雑誌の香水広告ページを擦ると香りが立ち上るのは、この技術の代表例です。

現在では、より耐久性の高いカプセル技術により、数年間香りを保持できるようになりました。化粧品の説明書に実際の香りを閉じ込めたり、観光パンフレットにその土地の特産品(ラベンダー、柑橘類など)の香りを付けたりと、五感に訴える印刷物が次々と生まれています。名刺に香りを付けて印象に残りやすくする活用法も注目されています。

参考:TOPPAN「香り印刷」技術解説
https://solution.toppan.co.jp/creative/contents/fragranceidentity_column04.html

「発泡印刷」で生まれる新感覚

熱を加えると膨らむ発泡インクを使った印刷技術も進化しています。従来は単純に膨らむだけでしたが、最新技術では膨らみ方をコントロールし、様々な質感を表現できるようになりました。

触って楽しむ絵本の分野では、この技術が大活躍しています。動物の毛並みや雲の質感を発泡印刷で表現し、子どもたちが実際に触って楽しめる「さわるしかけ絵本」が数多く出版されています。また、レストランのメニューでは、料理の質感を発泡印刷で再現し、視覚と触覚の両方で料理の魅力を伝える工夫も見られます。

参考:絵本ナビ「さわるしかけ絵本」特集
https://www.ehonnavi.net/special.asp?n=846

「透明インク」が創る隠れた世界

透明なのに印刷されている——そんな不思議な印刷技術も実用化されています。特殊な透明インクで印刷された文字や図柄は、通常の照明では見えませんが、紫外線ライトを当てると鮮やかに浮かび上がります。

セキュリティ印刷の分野では偽造防止技術として活用されていますが、最近では謎解きゲームやサプライズカードなど、エンターテイメント分野での活用も広がっています。テーマパークの記念品や、特別なイベントの招待状などで、この技術を使ったユニークな演出が話題になっています。

印刷技術が拓く未来

これらの特殊印刷技術は、単なる装飾や演出を超えて、コミュニケーションの新しい形を提案しています。デジタル全盛の時代だからこそ、物理的な印刷物だけが持つ特別な体験価値が再認識され、技術革新が加速しているのです。

次にあなたが手に取る印刷物も、きっと新しい驚きと発見を与えてくれることでしょう。印刷技術の進化は、私たちの日常に小さな魔法をかけ続けています。

参考:日経印刷「香料印刷の仕組み」解説記事

香る!印刷 ~見る・読むだけじゃない!香料印刷の仕組み~

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